パソコンのクリーンアップとは。

 

 

最近なんだかパソコンの動きが重い。ファイル容量がすぐ一杯になってしまう。そんなときは、パソコンのデータを「大掃除」したほうがよいかもしれません!

 

今回は、溜まったゴミを削除して、パソコンを軽くする「クリーンアップ」というテクニックをご紹介します。

とくにCドライブはクリーンアップによって劇的に動作の重さが改善されるかもしれません。

パソコンを大掃除して、システムをスッキリさせてみましょう!

 

なぜ容量がたりなくなるのか

パソコンの動作が重くなる大きな原因のひとつに、ゴミデータの蓄積によるCドライブの容量圧迫が挙げられます。

そこでまずは大掃除の前の基礎知識として、Cドライブとそこに溜まるゴミの関係について確認しておきましょう。

 

そもそも「Cドライブ」って?

「ドライブ」というのは、パソコン内のデータの保存場所のことです。「C」はドライブ名、つまりCドライブはCという名前の割り当てられたデータ保存場所のことをいいます。

Windowsの場合、スタートメニューから「コンピュータ」を開くと「ローカルディスクC」とか「ローカルディスクD」といった保存場所が表示されますが、このうちローカルディスクCがいわゆるCドライブです。

Cドライブにはパソコンの基本的なシステム(OS)が保存されているほか、ほとんどのパソコンは初期設定で画像や動画などすべてのファイルをCドライブに保存するようになっています。

ハードディスクタイプのパソコンは、つかっていると「キュルキュル」と何かの擦れ合うような音が聞こえてきますが、これはパソコンがデータを処理するためにCドライブを読み書きしている音なのです。

 

「データのゴミ」って?

意外に思われるかもしれませんが、データの世界にもゴミが発生します。

ここでいうゴミとは、パソコンをつかっていくうちに発生する、不要になったデータのことです。

たとえばインターネットでWebページを閲覧するとき、パソコンはネット上からWebページの画像や文字、動画といったデータをダウンロードして、画面上に表示しています。このときダウンロードしたデータは、Webページの閲覧を終えたらもう不要になりますよね?

これが、データのゴミと呼ばれるものの正体です。Webページからダウンロードされるデータは「一時ファイル」や「キャッシュ」という名前で、不要になったあともCドライブ内には保存され続けています。

そのため、長年パソコンを使い続け、Webページの閲覧を繰り返していると、どんどんCドライブに不要な一時ファイルが溜まっていき、いずれはCドライブの容量を圧迫してしまうことになるわけです。

 

Cドライブのクリーンアップとは、これら邪魔になるゴミをきれいに掃除して、快適な動作を取り戻すための作業なのです。

クリーンアップをしないといけない?

Cドライブとゴミの関係については前項にてご説明したとおりです。

本項では、実際にCドライブをクリーンアップした場合、どのような効果をもたらすかについて、ざっくりと解説します。

そもそもなぜ、Cドライブの容量が圧迫されるとパソコンの動作が重くなるのでしょうか?

それは、データが多ければ多いほど、目当てのデータを探し当てるのに時間がかかるためです。

ハードディスクの原理を簡単に説明すると、ディスク(円盤)の表面に磁気をつかってデータを書き込み、同じように磁気をつかって書き込まれたデータを読み込んでいます。

たとえるなら、ページのものすごく多いノートに都度情報をメモしていっているようなものです。

ノートの複数ページにびっしりと文字がかかれていたら、いざメモ書きの内容を読み返したいとき、どこのページのどの場所に必要な情報がかかれているのか迷ってしまいますよね?

パソコンも同じように、大量のデータがある中から読み込みたいデータを探すのに時間がかかってしまうわけです。

そのため、Cドライブをクリーンアップし、邪魔なゴミデータを削除してしまえば、ノートの中身がすっきりして必要な情報をすぐに見つけ出せるようになります。具体的にいえば、パソコンの動作がスムーズになる(パソコンが軽くなる)のです。

また、パソコンが軽くなることだけがクリーンアップの恩恵ではありません。ドライブの空き容量が増えることで、より多くのデータを保存できるようになります。

 

クリーンアップをやってみよう

Cドライブのクリーンアップがもたらす効果について確認したら、早速ドライブの大掃除をおこなってみましょう。

クリーンアップの手順は、おつかいのOS(基本ソフトのバージョン)によって変わります。ここでは、現在とくに普及している「Windows7」と「Windows10」のそれぞれのOSごとの手順をご紹介します。

<Windows7の場合>

①デスクトップ左下のWindowsロゴをクリックして「スタートメニュー」をひらき、「コンピューター」を選択する。

②「ハードディスクドライブ」のうち、名前に「C」のついたドライブ(Cドライブ)を右クリックし、「プロパティ」を選択する。

③ひらいたプロパティのなかから「全般」タブをクリックすると、Cドライブの容量がどの程度つかわれているかが表示される。

④容量表示の下にある「ディスクのクリーンアップ」をクリックすると、クリーンアップのメニューが起動。クリーンアップでどのくらいの容量が空くのかがわかる。

⑤「削除するファイル」のなかから削除したい項目(インターネット一時ファイルなど)にチェックを入れて、「OK」をクリックすればクリーンアップが開始される。

<Windows10の場合>

①デスクトップ下側にある、アイコンがいくつも表示された「タスクバー」から、フォルダのアイコンをクリックすると、「エクスプローラー」が起動する。

②画面左側のメニューから「PC」を選択し、「デバイスとドライブ」の項目からクリーンアップしたいドライブを選択する。(この場合は名前に「C」のついたドライブ)

③ドライブを選択した状態で画面上側の「管理」タブをクリックすると、すぐ下にドライブ管理のメニューが表示される。そのなかから「クリーンアップ」を選択する。

④クリーンアップメニューが起動。表示された削除可能なファイルのうち、インターネット一時ファイルなどの不要なものにチェックを入れて、「OK」をクリックする。

以上が、各OSでのCドライブのクリーンアップ手順になります。クリーンアップで重要なデータが削除されることはまずないので、思い立ったらお気軽に試してみてください。

 

まとめ

パソコンには写真や動画といった必要なデータのほかに、インターネットの閲覧やオフィスソフトの使用によって発生する「不要なデータ」があります。

不要なデータが溜まっていくと、パソコンの読み込みに時間がかかり、動作が重くなってしまう原因にもなるため、定期的にデータを掃除することが重要です。

データの大掃除には、Cドライブのクリーンアップを活用する方法があります。お手軽に不要なデータを一括削除できるため、パソコンが重くなってきたなと感じたときは、まずクリーンアップを試してみるのがおすすめです。

ゴミが溜まれば邪魔になるというのはお部屋もパソコンの中身も一緒だということに気をつけて、快適なパソコンライフを取り戻しましょう。